特定調停はどこの管轄裁判所に申立書を出せばいい?

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★この記事を読んでわかること
(約3分で読めます)
  • 債務整理の「特定調停」を自分で行いたい。申立書を出す管轄裁判所はどこ?
  • 相手の所在地の簡裁・地裁(土地管轄)になる場合もあれば、契約などで定めがある場合(合意管轄)も。
  • どこが管轄裁判所になるかの判断は困難。また、遠すぎて行けない・通えない等の現実的な問題も。対策はどうすれば?

この記事では、「特定調停はどこの管轄裁判所に申立書を出せば良いのか」を解説していきます。

このテーマが気になる方は、“自分で特定調停をしたい”と、具体的に検討を進めている人だと思います。ですので、特定調停についての基本的な解説については、ここでは省略していきます。基本的なポイントを知りたい方は、次の記事をご覧ください。

さて、実際に特定調停を申し立てようと思ったとき、申立書はどこの裁判所に出せば良いのでしょうか?
詳しく解説していきます。

特定調停の申立書は、“管轄裁判所”に提出する

特定調停の申立書は、管轄裁判所に提出することになっています。
それでは、管轄裁判所とは、どこになるのでしょうか?
これについて、民事調停法第3条に、次のように規定されています。

第三条 (管轄)
調停事件は、特別の定めがある場合を除いて、相手方の住所、居所、営業所若しくは事務所の所在地を管轄する簡易裁判所又は当事者が合意で定める地方裁判所若しくは簡易裁判所の管轄とする。

民事調停法│電子政府のe-Gov

一言でまとめれば、「相手業者の所在地を管轄する簡易裁判所」ということです。これを「土地管轄」と言います。

相手に合わせるわけですから、少なくとも、「自分の地域の裁判所に申し立てれば良い」という事ではないわけですね。

相手業者の所在地はどこ?

「相手業者の所在地」と言われても、実際には困ってしまいますよね。

本社(本店)の所在地なのか、自分が借りたお店の所在地なのか、それとも営業所や事業所の所在地なのか…。

大手銀行や消費者金融は、全国各地に支店や営業所を持っていますから、「どこが管轄裁判所になるのか」だけでも、判断は難しくなります。

「合意管轄」により、所在地と管轄裁判所が異なる場合も

「管轄裁判所は、相手の所在地になる」とご説明しましたが、実は必ずしもそうとは限りません。
「合意管轄」といって、別のところが管轄裁判所に決められているケースもあるからです。

合意管轄があると、たとえば本社は東京にあるが、管轄裁判所は大阪地方裁判所になっている…といった事も生じてきます。

こうした合意管轄は、契約書に定められている事が多くなります。

「第○条 本契約に関する一切の紛争については、甲の本店所在地を管轄する○○裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。」

といった条文です。
ですので、ローンなどの契約書が手元にあれば、一度確認してみたほうが良いでしょう。

複数の債権者がいる場合は一箇所にまとめて申し立てすることも可

借入先の貸金業者や信販会社の住所地が近い場合、管轄する簡易裁判所が同じならば一括して手続きができます。
しかし、多重債務の場合は債権者の住所地がバラバラなことが多いでしょう。

あちこちに散らばる簡易裁判所全てで特定調停の手続きをしなければならないのは、債権者にとっては大変です。
この場合、残債務が最も多い業者の住所地を管轄する簡易裁判所に、まとめて申し立てることが可能です。

特定調停の管轄裁判所がわからない…よくある疑問と対策

特定調停の管轄裁判所について、いろいろと困ってしまう事態もありますね。
主な事例と対策方法を、ご紹介していきます。

特定調停の管轄裁判所がわからない

まず、相手の事業所や営業所がたくさんあり、“どこに申し立てて良いのかわからない”という事態です。

これは人それぞれの状況や、業者の違いによっても正解が異なります。ですので、「こうすれば良い」という答えはありません。債務整理や特定調停に詳しい専門家(弁護士や司法書士)に診断してもらうことが望ましいでしょう。

管轄裁判所が遠すぎて、申し立てに行けない

たとえば、自分は沖縄に住んでいるのに、特定調停の管轄裁判所が東京になっている…といった事態ですね。

特定調停は、申立書の提出だけでなく、事情聴取や調停期日など、何回も裁判所に通わなければいけません。それも、平日の昼間になります。

この場合、もう“自分で特定調停を行うこと自体が、物理的に難しい”状態です。

弁護士や司法書士に代理人になってもらい、債務整理を行うことも検討しましょう。

多重債務で債権者も複数あり、それぞれ管轄裁判所が違う

いくつもの業者から借金があり、まとめて特定調停したい場合も、困ってしまいます。
たとえば、A社は東京、B社は大阪、C社は北海道…と、管轄裁判所がバラバラになっている事もあるからです。

この場合、「もっとも借金が多い業者の管轄裁判所」または、「もっとも多くの債権者が集まっている管轄裁判所」に申し立てるのが基本とされています。

とはいえ、それを判断するためには、

すべての業者の管轄裁判所を調べる
各業者にいくら借金があるのか調べて、一番多いところを判断する

といった準備が必要になります。

特定調停以外の債務整理も検討を

これまで見てきたように、特定調停は「管轄裁判所はどこ?」という時点で、すでに一般個人が行うには難しさがあります。
また、管轄裁判所がわかっても、「遠すぎて行けない」といった問題も生じかねません。

こうした難しさがあるので、本当に自分で特定調停を行うべきか、もう一度よく検討し直したほうが良いでしょう。

「特定調停は自分でできる」という誤解

特定調停は、「自分でできる」「弁護士や司法書士に頼まなくて良い」と解説される事も多くなります。

ですがこれは、あくまで“制度の仕組み(ルール)”の話です。

ルールとしては、特定調停は、弁護士や司法書士といった特別な資格がなくても申し立てできる…それは間違いではありません。
ですが、「ルールとしては」可能であっても、「現実的に自分でできるか」と言われると、それは難しいわけです。

債務整理の初期費用ゼロ円…それでも自分で特定調停を行いたい?

「特定調停を自分で行いたい」という人は、言い換えれば、「弁護士や司法書士に頼みたくない」という気持ちがあるではないでしょうか。

なぜ頼みたくないのか…といえば、やはり一番大きな理由は“弁護士費用・司法書士費用”だと思います。

「弁護士や司法書士に頼むと、ものすごい費用が掛かるんでしょう?」
「私には、弁護士費用や司法書士費用は、とても払えないから…」

…といった理由で、「特定調停で自分で債務整理すること」を選んでいる方も多いと思います。

ですが実際には、“債務整理の初期費用ゼロ円”という弁護士・司法書士もいます。大勢ではありませんが、債務整理に全国規模で取り組んでいる法律事務所・法務事務所の中には、こうした取り組みを行っている所もあります。

“初期費用ゼロ円”の弁護士や司法書士なら、手元にお金がなくても、債務整理をお願いできます。
「自分で特定調停を行いたい」という人も、まずはこうした弁護士・司法書士の無料相談だけでも活用してみてはいかがでしょうか。

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