[PR]
- 支払督促が届いた…これからどうなる?流れを解説。
- 弁護士や司法書士に相談するかどうかで大きな違いが。
- 自分で対応すると裁判や差し押さえに。弁護士や司法書士に相談し、債務整理や時効援用での解決を。
この記事では、裁判所から「支払督促」が届いてからの流れについて、解説していきます。
支払督促を申し立てる側の流れではなく、“申し立てられた人”から見た流れとなります。
裁判所の資料[1]をもとに、わかりやすく解説していきます。
支払督促を受けて、自分で対処してしまった場合の流れ
支払督促の申し立てを受けた場合、解決を弁護士・司法書士に依頼するかどうかで、今後の流れが大きく変わります。
まずは、弁護士や司法書士に依頼しなかった場合を見ていきましょう。
支払督促を受けて、放置・無視した場合の流れ
まず、支払督促を受けて、放置してしまった場合の流れです。
この場合、支払督促に「仮執行宣言」が付いているかで変わります。
仮執行宣言付き支払督促の場合 | 2週間で差押え(強制執行)を申し立てられてしまう。 |
仮執行宣言が付いていない場合 | 2週間後の翌日から30日以内に、仮執行を申し立てられ、差し押さえを受けてしまう。 |
どちらの場合でも、“最短で2週間後に差押え”ということです。
支払督促を受けて、異議申し立てをした場合
支払督促に対して、異議申立書を自分で書いて提出した場合です。この場合、手続きが支払督促から「通常の民事訴訟」に移行します。
裁判所から、「口頭弁論期日呼出状及び答弁書催告状」が届き、あなたは被告として、法廷に呼び出されることになります。
裁判も無視した場合、相手の主張が全面的に認められ、差し押さえになります。
また、裁判に出廷した所で、相手はプロ中のプロですから、やはり勝ち目はなく、差し押さえを受けてしまう恐れが高いでしょう。
つまり、異議申立書を提出しても、結局行き着くところは差押えといっても過言では無いのです。
支払督促を受けて、夜逃げした場合
最後に、夜逃げをした場合です。
だまって引っ越してしまうことですね。
この場合も、実は逃げ切ることはできません。
まず間違いなく相手には弁護士がついており、弁護士照会によって引っ越し先を追跡できるためです。
支払督促と公示送達
支払督促は公示送達(裁判所の掲示板に掲出することで、相手に送達されたと見なされる仕組み)はできませんが、「支払督促が届いた後」なら話は別です。
支払督促が届いた後なら、夜逃げしても、公示送達による手続きが可能とされています。
支払督促は公示送達によることはできませんが、支払督促が送達された後、債務者の住所が不明になれば、仮執行宣言付支払督促については公示送達によることが可能です。
つまり、夜逃げしても逃げ切れないということです。
支払督促を受けて、弁護士や司法書士に解決を依頼した場合
自分一人では、どう対応しても差押えになってしまう恐れがある「支払督促」。ですが、弁護士や司法書士に依頼した場合、裁判や差し押さえを回避して、債務整理よる減額和解で解決できる可能性もあります。
支払督促の取り下げ⇒債務整理による解決の流れ
(1)弁護士や司法書士の交渉により、支払督促を取り下げてもらいます。
支払いが難しい場合、自分一人では取り下げ交渉もほとんど見込みがありません。ですが、弁護士や司法書士なら、法律の知識や経験、債務整理の実績などをもとに、しっかりと交渉できる可能性があります。
(2)債務整理による減額和解
任意整理、個人再生、特定調停など、債務整理の各種の手続きで、訴訟や差し押さえを回避して減額和解できるでしょう。
また、減額しても返済が厳しい…といった場合、自己破産による返済免除という方法もあります。
自己破産となった場合も、人生を台無しにするような、大きなデメリットはありません。
時効援用による返済義務の消滅(時効債権の場合)
支払督促の請求が「時効債権」だった場合、時効援用(債務の消滅時効の援用)により、返済を帳消しにできる可能性もあります。
時効の起算点の判断や、時効成立の判別など、専門的な知識も必要となるため、やはり弁護士・司法書士に依頼するべきでしょう。