借金返済で老後破産しないために

投稿日:2018年7月31日 更新日:

★この記事を読んでわかること
(約4分で読めます)
  • 借金返済で老後破産しないために出来る事とは?
  • 老後破産といっても、実際には破産手続きをしたほうがメリットが大きい場合も
  • 老後に破産しないために、今から出来ることとは?

この記事では、借金返済で老後破産しないために、役立つ情報をお届けしていきます。

近年、多くの人に心配されている「老後破産」。
会社を定年まで勤めあげ、子どもたちも無事に独立し、「さあ、これから悠々自適の老後を」…。そんな人でも、生活が立ち行かなくなるほどの貧困に陥ってしまう恐れがあります。

貧困高齢者、下流老人、老後破産…。
そんな状態に陥らないために、また、陥ってしまった場合の対策として、何をすれば良いのでしょうか?

★用語解説:老後破産とは

老後破産とは、老後の生活資金が不足し、生活が立ち行かなくなってしまう状態のことを差します。

「破産」といっても、いわゆる自己破産や私的整理、個人民事再生などの法的な債務整理手続きを差すとは限りません。したがって、「老後に自己破産すること」だけが老後破産ではない点に注意が必要です。

また、後ほど詳しく解説しますが、「老後に自己破産」は、決して最悪の結末という訳ではありません。むしろ、老後に借金を抱えて返済不能に陥り、差し押さえ(強制執行)を受けてしまうほうがハイリスクです。
そうした点についても解説していきます。

他人事ではない「下流老人」「老後破産」…貧困高齢者世帯は500万も

「下流老人や老後破産なんて、自分には関係ない」
「自分は貯金もしているし、ちゃんと働いているから大丈夫」

そんな風に思える人も、老後破産は、決して他人事ではありません。
経済問題に詳しいジャーナリスト・鷲尾香一氏は、「国民生活基礎調査」(厚生労働省)などのデータをもとに、次のように指摘しています。

「貧困高齢者世帯」は97年には211万世帯だったが、12年には倍以上の445万世帯に増加している。すでに、高齢者世帯(1327万世帯:16年現在)の4世帯に1世帯が「貧困高齢者世帯」ということになる。
そして、50年代、60年代生まれが本格的に年金生活に突入すると、30年には「貧困高齢者世帯」は500万世帯を超えると予測されている。

完全に"詰んだ"「貧困高齢者」が爆増する
職なし貯蓄なし年金なしの三重苦
-日経プレジデント オンライン 2017,7,25配信 ジャーナリスト 鷲尾香一
http://president.jp/articles/-/22652?page=2

2017年の時点で、貧困高齢者世帯はすでに445万世帯。近い将来には、500万世帯を超えると予測されています。

ちなみに比較対象として、消費者金融の多重債務で苦しんでいる方は、現在およろ200万人程度いるとされています。つまり、老後破産の予備軍=貧困高齢者世帯は、多重債務者よりも圧倒的に多いという事です。

この500万世帯のなかに、将来のあなたが含まれない保証はありません。

老後破産の原因は何?住宅ローンや借金返済が足かせになることも

それでは、老後破産の原因とは何でしょうか?
一言に「これが原因」と言えるほど、単純な話ではありません。

「退職金を元手に、無理な投資に走ってお金を使い果たしてしまった」

といった、ある意味で分かりやすい事例もゼロではありませんが、現実には、もっと複雑な要因が絡み合っている事のほうが多いでしょう。

たとえば…

  • 病気の治療や介護で、医療費がかさむようになった
  • 子どもたちの経済状況があまり良くなく、資金援助をしている
  • 住宅ローンが退職後も残ってしまい、その返済に追われている
  • 定年退職した解放感から、ついつい遊びすぎてしまい、クレジットカードのリボ払いやカードローンの借金癖がついてしまった
  • 以前、子どもの大学進学のために組んだ学資ローンの返済がまだ終わっていない

…など、さまざまな原因が重なり合ってして、「まだ大丈夫」と思っていた老後資金が底をついてしまったり、ローンやクレジットカードの支払いができなくなったり…というケースが多いようです。

「○○さえしなければ良い」
「○○に気を付ければ良い」

といった、わかりやすい原因や予防策がないぶん、無自覚のうちに老後破産への道を進んでしまう人も多いのではないでしょうか。

老後破産で何が起こる?差し押さえ(強制執行)の恐れも

老後破産の結果どうなるのか、そのリスクも見ていきましょう。

実は、少し矛盾しているように感じるかもしれませんが、実際は“破産手続き(自己破産など)”をしないほうが、最悪の結果になってしまうと言える場合もあります。

たとえば、住宅ローンやカードローン、クレジットカードなど、各種の返済が老後の足かせになっている場合です。こうした返済を滞納すると、支払督促などを経て、差し押さえ(強制執行)になってしまいます。
こうなると、残った僅かな老後資金の貯金なども含めて、差し押さえられてしまいます。

2016年に発生した「宇都宮連続爆破事件」の犯行動機も、「差し押さえで老後資金を全て没収され、人生に絶望したこと」だとされています。

老後に生きていけなくなる…そんな問題が、返済の滞納でも生じるリスクがあるわけです。

むしろ「自己破産」「債務整理」をしたほうが、老後の生活再建が期待できる

各種の返済が老後の足かせになっている場合、むしろ逆に自己破産や債務整理を行ったほうが、その後の生活再建が期待できます。

「自己破産」というと、本当に人生おしまいになってしまう…というイメージもあるかと思います。ですが、2004年に破産法が改正された事は、ご存知ない方も多いのではないでしょうか?

この2004年の破産法改正は、古い破産法をまるごと廃止して、「破産者の生活再建」を重視する内容で、新たに置き換えられた形となっています。つまり、現在の自己破産は、「人生おしまい」の手続きではなく、「人生やり直し」の手続きに生まれ変わっているわけです。

返済の全額免除”“全ての借金の返済義務がなくなる”という大きなメリットが得られ、しかも、実質ほとんど大きなデメリットがありません。ブラックリストになる事ぐらいですが、それも一定年数が経てば解除されます。

自己破産をせずに解決できる、「任意整理」「個人再生」も

さらに現在では、昭和や平成初期には無かった「任意整理」「個人再生」という手続きも整備されています。
これは、自己破産せずに返済を一定程度減額し、「借金返済で生活できない」といった事態を解消できる制度です。

たとえば「個人再生」の場合、総負債額を原則5分の1程度に減らすことも可能で、残りも無理のない分割払いにできます。

自己破産や債務整理をすれば、差し押さえを回避できる

もう一つ重要なのは、「差し押さえを回避できる」という事です。
自己破産や債務整理(任意整理、個人再生など)を行えば、“差し押さえで老後資金を根こそぎ没収されてしまう”といったリスクを回避できます。

そのため、「老後破産」と言いつつも、実際に老後の生活がローン返済などで難しくなった場合、“むしろ自己破産や債務整理といった手続きを行ったほうが良い”ことになります。

この点は、言葉のイメージと実際に得られるメリットが大きく異なるので、注意が必要です。

老後破産を避けるためには「今ある返済を早く終わらせる」ことが大切

「老後破産」と言いつつも、ローン返済などに追われている場合、むしろ債務整理や自己破産をしたほうがメリットが大きいことを、ご説明してきました。

ですが、のんびりと過ごしたい老後の余生です。できれば借金問題なども解決して、悠々自適の日々を迎えたいですよね。

そのためには、何よりも「今かかえている返済を、早めに終わらせる」ことが重要です。

退職金で返せるはず…その発想こそが落とし穴

「住宅ローンも自動車ローンも残っているけれど、退職金で返せるはず」
「今はつらいけれど、定年までには返済も終わるだろう」

そんな考え方が、実は“落とし穴”だと言えます。

というのも、今や終身雇用制度は実質“崩壊した”と言っても良い状態。名だたる大手企業でもリストラや倒産は珍しくありません。また、あなた自身がこの先何年も、今までと同じように働き続けられる保証もありません。

こうした現代の雇用情勢を考えると、退職金をあてにしたり、今後も変わらず収入を得られ続ける…と考えること自体が、落とし穴になりかねないでしょう。

返済を早く終わらせるために、「任意整理」などの活用も

それでは、どうすれば返済を早く終わらせる事ができるでしょうか?
節約に努めたり、少しでも余裕を作って増額返済をすることも重要です。
ですが、それでも限界がある場合、先ほど紹介した『債務整理』を用いることができます。

たとえば、「任意整理で利息だけカットする」という方法もあります。
これなら、今後の利息が生じなくなるため、返済をかなり早く終わらせることが可能でしょう。

こうした返済を早く終わらせる方法について、次の記事で詳しく解説しています。
こちらも合わせてご覧ください。

 

 

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