親の借金、子供が払う義務はある?肩代わりせずに済む方法

投稿日:2018年1月14日 更新日:

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★この記事を読んでわかること
  • 親の借金について、子供や家族に支払い義務はない。
  • しかし親が死んだ場合、借金も相続することになる。
  • 親の借金を解決するためには、本人に債務整理してもらうのが一番。
  • 債務整理の相談は本人以外でも可能。無料相談できる弁護士・司法書士も。
  • 親が亡くなった場合は、相続放棄や限定承認で借金を相続せずに済む。3か月過ぎた後でも、特別な事情がなければ相続放棄できる。(ネット上に間違った情報が多いので要注意)

この記事では、

「親の借金に困っている」
「親の借金から解放されたい」

という人に向けて、役立つ情報を簡単にまとめていきます。

 

子供は親の借金を払う義務がある?肩代わりしなくて良い?

親の借金の悩みで、まず気がかりなのは、「子どもである自分にも払う義務はあるの?」という点かと思います。

これについては、親が生きているうちは「子供に親の借金を払う義務はない」と言えます。

借金は個人の契約なので、家族関係や血縁関係は影響しない

借金は“個人”で結ぶ契約なので、子供や家族であっても“第三者”となります。保証人や連帯保証人になっていない限りは、子供や家族も“その借金とまったく関係ない人”ということです。

家族や子供への取り立てや肩代わりの要求は、法律でも禁止されている(※貸金業者の場合)

たとえば貸金業者からの借入の場合、貸金業法第21条で、「第三者への取り立て」や「借金の肩代わりの要求」も禁止されています。
家族や子供も契約上は第三者になるので、取り立てや肩代わりの要求をしてはいけない事になります。

まずは、「子供である自分が、親の借金を肩代わりしなくてよい」と安心してください。
しかしそれは親が生きている間のこと。親が借金を残して死んだ場合は、子供が遺産として借金も相続しなければならないからです。

そのため、親が生きているうちに借金を完済してもらうか、完済の見込みが無い場合は“債務整理”してもらうのがよいでしょう。

 

「親に債務整理してもらうこと」が第一の解決方法

それでは、親の借金について解決方法を具体的に見ていきましょう。
まず第一の解決方法は、親に“債務整理”をしてもらうことです。

債務整理とは

支払いや返済を“減額して残りを分割”にしたり、“返済を免除”できる、国の認めた正式な救済措置です。
債務整理には、自己破産、任意整理、個人再生、特定調停といった種類があります。

自己破産しなくても借金を解決できる場合も多数

本人や周りの人は「自己破産しかない」と思っていても、弁護士や司法書士に債務整理相談を行った結果、自己破産しなくても解決できた…。

こうしたケースは、実はかなりたくさんあります。
債務整理には、自己破産よりもっとデメリットの少ない「任意整理」や「個人再生」という手続きがあり、たいてい個人の借金は、こちらで解決できるためです。

親の債務整理は、子供や家族に影響しません

親の債務整理が子供に影響を与えることは、ほとんどありません。

財産処分で生活がめちゃくちゃになる…といった心配はありません。
財産処分が必要なのは、自己破産で管財事件となった場合のみです。


戸籍に傷がついたり、選挙権が停止される事もありません。
「自己破産すると戸籍に傷がつく」といった噂は、そのほとんどが間違いです。実際にはこうした事は一切ありません。


親族や世間に知られて、評判が悪くなる恐れもありません。
債務整理は、秘密厳守で行われるのが基本です。自己破産の場合のみ官報に小さく記載されますが、細かくチェックしている人はほとんどいないため、親族や世間に知られる心配はありません。

 

親に債務整理させる方法は?弁護士や司法書士に無料相談から

親に債務整理をしてもらえば、親の借金問題を解決できる可能性があります。ですがそういわれても、「どうやって親に債務整理させよう」と悩んでしまう方も多いでしょう。

債務整理の無料相談は、本人以外でも可能

親に債務整理をさせる前に、弁護士や司法書士に相談してみましょう。
債務整理の相談は、本人以外(家族など)でも可能となっています。
電話・メールでの無料相談を、24時間365日受け付けている弁護士・司法書士もいます。

弁護士や司法書士の助言なら、親も聞き入れやすい

“子供からの意見やアドバイス”となると、親としてもプライドが邪魔をしてしまいます。ですが、弁護士や司法書士は権威ある国家資格者ですから、親としても聞き入れやすいでしょう。

無料相談、初期費用無料なら、お金にうるさい親でも説得しやすい

弁護士や司法書士に相談というと、費用の面も心配になります。「勝手な真似をするな」と親に言われないか、不安な方も多いと思います。
ですが、“相談無料・初期費用無料”の弁護士や司法書士であれば、お金を使わずに債務整理を始められます。

「すぐにお金もかからないし、借金を減らせるから」と説得できるので、親に債務整理させやすくなるでしょう。

債務整理を無料で相談できる弁護士・司法書士をまとめました

 

親が借金を残したまま亡くなったら相続放棄できる?

「親の借金に困っている」という方には、親御さんがすでに亡くなってしまった場合もあるでしょう。

「亡くなった親充てに借金の督促状が来た」
「親に借金があることをまったく知らなかった」

…といったケースもあります。

亡くなった親の借金を相続したくない、相続放棄したい
親の借金を知らずに相続してしまった

といった場合、どうすれば良いのか解説していきます。

相続放棄とは

親から引き継ぐ遺産を、プラスの資産もマイナスの資産(借金)も、すべて放棄することです。
貯金や土地、家などを相続しないかわりに、借金の返済義務も相続しないと考えて良いでしょう。

相続放棄の手続きは3か月が過ぎた後でも可能

相続放棄の手続きは「相続が開始されたことを知ってから3か月以内」に…といった説明がインターネット上にはたくさんありますが、実際には、三か月を超えた場合でも相続放棄が可能となっています。

「3ヶ月以内に相続放棄の申述をしなかったことについて、相当の理由がないと明らかに判断できる場合にだけ申述を却下し、それ以外の場合には申述を受理する実務が定着している。」

…(中略)…

東京高等裁判所が「家庭裁判所は、却下すべきことが明らかな場合以外は、相続放棄の申述を受理すべきものであると解される。」との決定を平成22年8月10日付けで出しています。

出典:三か月経過後の相続放棄 明治法務事務所(archive)

相続放棄の方法は?自分で家庭裁判所に申し立てるより、司法書士に相談を

相続放棄は、自分で家庭裁判所に申し立てをして手続きすることも可能です。ですが、ネット上に間違った情報が広まっているため、自分で勉強して相続放棄を行うのは、安全とは言えません。
相続放棄に強い司法書士に依頼して行ったほうが良いでしょう。

相続放棄のほか、限定承認という方法も

故人にプラスの遺産もマイナスの遺産(借金)もある場合に使える仕組みです。故人のプラスの遺産で、マイナスの遺産(借金)を払いきれる場合に、“払いきったあと、残った分を相続する”といった形になります。

法定単純承認に注意が必要です

遺産相続には、「法定単純承認」という仕組みもあります。
故人の貯金を使ってしまったり、また故人の名義の財産を売却・換金したりすると、「財産をすべて相続した」と扱われてしまいます。また、悪意を持って財産目録に記載しなかった場合も、単純承認となります。

「亡くなった親の貯金をすぐに下ろしたら、“法定単純承認”になってしまい、借金も相続してしまった」

ということもあるので、注意が必要です。

借金を相続してしまった場合、債務整理が必要になることも

親の借金の相続については、多くの場合が「相続放棄」や「限定承認」で解決できるようです。ですが、「法定単純承認」などにより、無自覚に相続してしまうケースもゼロではありません。

借金を相続してしまい、返しきれない場合は、債務整理を行って返済を減額・免除することになる場合もあります。

 

親の借金から解放されたい!肩代わりせずに済む方法まとめ

最後にもう一度、「親の借金から解放される方法」をまとめます。

(親が生きている場合)、親に債務整理をしてもらう
親が亡くなった場合、「相続放棄」または「限定承認」で借金返済を無くす

親の借金については、「亡くなるのを待って相続放棄するしかない」と、なかばあきらめ気味に感じている方も多いのではないでしょうか。
また、「親が死ぬまで、とても待てない」という人もいるでしょう。

今後のことも考えつつ、早めに債務整理に強い弁護士・司法書士の無料相談を活用してみましょう。
(※債務整理の相談は、債務者本人でなくても可能です。)

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