債務整理はいくらから?私は自己破産できる?任意整理や個人再生したほうがいい?

投稿日:2019年2月17日 更新日:

★この記事を読んでわかること
(約7分で読めます)
  • 債務整理を行うべき借金はいくらから?
  • 金額の基準は特にナシ!「返済がつらい」「困った」と思ったら、債務整理の無料相談を
  • 任意整理、個人再生、特定調停、自己破産…それぞれ“いくら”の借金で行うべき?

この記事では、「債務整理は、どのくらい返済があったら行うべきなのか」という疑問にお答えしていきます。

「債務整理ができる金額の条件はある?」
「私の借金は債務整理するべき?」

そんな疑問をお持ちの方は、ぜひお読みください。

★「借金」だけに限った話ではありません

債務整理は「借金解決」「借金を減らす」と解説されることも多いですが、実際には、いわゆるサラ金(消費者金融)などの借金以外でも、返済を減額・免除できます。

債務整理の“債務”とは、ここでは「お金を払う(返す)約束」のことです。
そのため、

「お金を払う(返す)約束が果たせない」
「約束や契約どおりに、お金を払えない(返せない)」

という場合の解決方法が、債務整理だと考えて良いでしょう。

たとえばクレジットカードや家賃のように、「現金を借りていない(=借金ではない)」と思えるものも、実際には債務(=借金)となるため、債務整理の対象になります。

こうした仕組みをふまえて、では、「返済や支払いがどのくらいあれば債務整理できるのか・債務整理するべきか」という疑問にお答えしていきましょう。

目次

借金はいくらから債務整理?具体的な基準や条件はありません

まず最初に、債務整理全体に共通して言えることを解説します。
債務整理には、任意整理・個人再生・自己破産・特定調停といった種類がありますが、どの手続きに対しても言えることです。

それは、

「借金がいくらになったら債務整理」という条件は無い
「いくらの返済があったら債務整理するべき」といった、金額の話ではない

ということです。

判断基準は、「返済が苦しい」「このままでは返せなくなる」という事情

「いくらから」ではなく、「返済が苦しい」「このままでは返せなくなる」といった事情があるかどうかが、債務整理の判断基準になります。

そして、「いくらの返済だと、苦しいか」は、人によって違います。
年収、家族構成、生活状況など、総合的に見なければいけません。

“年収500万円の人”と“年収100万円の人”とでは、返せる借金の大きさも違います。
養う家族が何人いるか?仕事は安定しているか?…など、いろいろな条件によって、「返済がつらい」かどうかは、変わってきます。
そのため、「いくらから」という、金額だけでは、債務整理は判断できません。

なぜなら債務整理とは、「返済に困っている人を助けて、生活を立て直す」ための手続きだからです。

債務整理は、“借金を減らす”ではなく“生活を立て直す”手続き

債務整理は、返済が減ってお得になる…という考え方の手続きではありません。
機械的に返済を減らして、「あとは生活がどうなろうと知りませんよ」という、冷たい手続きでもありません。

「返済が苦しい」
「このままでは、まともに暮らせない」
「返済を終わらせたい」

そんな事情を解決するための手続きです。
だからこそ、「いくら」ではなく、「困っているかどうか」が重要になるのです。

★「困った」「つらい」と感じたら、債務整理の無料相談を

「債務整理は、借金いくらから行うべき?」

この考え方は、一度捨ててしまって下さい。

いくらであろうと、「苦しい」「つらい」「困った」と感じたら、債務整理の無料相談を利用しましょう。

お金のトラブルを抱えていると、どうしても冷静な判断ができなくなってしまうので、「債務整理するべきか」専門家にきいてみましょう。

どんなに少額の返済でも、債務整理の相談をして、「甘えるな」「自己責任だ」などと怒られることは、絶対にありません。

まずは気軽に、「私は債務整理したほうが良いですか?」と、弁護士や司法書士に無料相談してみましょう。

債務整理に強い弁護士・司法書士事務所 一覧と解説

債務整理の目安は?負債額・借入額が年収の何割だと債務整理?

「返済が苦しい、つらい」と少しでも思ったら、債務整理の無料相談だけでも行うべきだと言えます。

とはいえ、

「このくらいの借金で債務整理の相談なんて、おかしく思われない?」

…といった心配もありますよね。

そこで、「借入額が年収の何割なら債務整理」といった、判断の目安はあるのか、かんたんに解説していきます。

「借金は年収の3割までなら安全」は昔の話…今は年収3割の借金でも危険アリ

「借金は年収の3割までなら大丈夫」という声を聞いたことがある人は多いでしょう。

実際に、貸金業法の総量規制や、銀行カードローンの自主規制なども、「年収の3割(3分の1)」が基準になっています。
(※総量規制…年収の1/3以上の貸付を禁じる貸金業法の規定)

また住宅ローン等の長期ローンについても、「毎年の返済額が、年収の3割以内なら大丈夫」とも言われてきました。

しかし、この「年収の3割までなら大丈夫」という“神話”は、今はもう崩壊している…と指摘する有識者もいます。[3]

終身雇用制度の崩壊
年功序列の給与体系の変化
ボーナス払い併用のリスク

…といった時代の変化が、その理由とされています。

つまり、「年収の3割までなら大丈夫」というのは、“昭和の正社員”なら大丈夫だったということです。

年功序列で毎年昇給する
ボーナスが毎年しっかり貰える
終身雇用制度で、雇用が安定している

こうした“昭和の正社員”なら、「年収の3割までなら大丈夫」と言えたでしょう。

しかし今の時代、こうした“昭和の正社員”のような条件に当てはまる人は、ほとんどいません。「年収の3割までなら大丈夫」という神話も、現代には通用しないのです。

「いくら」「年収の何割」という基準では、債務整理の目安にならない

「いくらまでの借金なら大丈夫」
「年収の何割なら大丈夫」

そうした機械的な計算では、債務整理をするべきかどうかは判断できません。

年収だけでなく、ライフスタイルや家族構成、家計の状況など、一人一人に合わせて、専門家に判断してもらう必要があります。

★債務整理するべき?無料相談で判断してもらいましょう

最終的に、「債務整理するかどうか」を選ぶのは、自分自身です。
しかし、「債務整理するべき状況かどうか」を診断するためには、専門家の力が必要になります。

まずは、債務整理に強い弁護士・司法書士に無料相談し、“債務整理するべきか”のアドバイスをもらいましょう。
また、一回の相談で納得いかなければ、他の弁護士や司法書士にも相談してみましょう。

次のページで、債務整理の無料相談窓口の情報をまとめています。
「私は債務整理するべき?」とお悩みの方は、こちらをぜひご覧ください。

債務整理に強い弁護士・司法書士事務所 一覧と解説

債務整理は4種類ある!条件や「やるべき」基準に違いはある?

ここからは、もう少し細かく解説していきます。
まず、「債務整理」と一口にいっても、実際にはいろいろな手続きがあります。

任意整理
個人再生
自己破産
特定調停

大きく分けてこの4つがありますが、それぞれ内容などが異なってきます。それぞれ、「いくらから」できるのか・行うべきか…という点を見ていきましょう。

任意整理、個人再生、自己破産、特定調停のそれぞれについて、「いくらから」「どういう時に」行えるのか、裁判所の資料をもとに解説していきます。

裁判所 手続対比一覧表より一部抜粋 [1]
http://www.courts.go.jp/osaka/vcms_lf/30701001.pdf

任意整理はいくらから?任意整理するべき金額・できる条件や基準

任意整理には、「いくらからできる」という条件はありません。

裁判所の解説資料[1]によると、任意整理は、「どういう時に利用できるか」について「特に決まりはない」とされています。

しかし実際には、

「返済に困っている」
「このままだと返せなくなる」

という事情が必要でしょう。
「返せるけれど、返したくないから減額してほしい」という事では、さすがに任意整理も認められないからです。

任意整理するべき借金はいくら?

自分では「このくらい、まだ何とかなる」と思える場合でも、少しでも生活に圧迫を感じたら、任意整理を相談してみて良いでしょう。

ただし、任意整理は他の手続き(個人再生、自己破産)ほどの減額は期待できないため、金額が大きい場合は、他の手続きを考えたほうが良い場合もあります。

「分割なら何とか」「利息さえなければ」こんな時は任意整理

任意整理は、

過払い金と残債務の相殺
返済計画の立て直し(再分割・リスケジュール)
将来利息や遅延損害金のカット

といった効果が期待できます。
そのため、

「分割にしてもらえれば何とかなる」
「利息さえなければ完済できる」

という場合は、任意整理で解決できる可能性が高そうですね。

個人再生はいくらから?個人再生するべき金額・できる条件や基準

個人再生にも、原則として「いくらから」という条件はありません。

しかし、実際に効果的な減額ができるか…という事を考えると、負債額が100万円~5000万円の場合に適していると言えるでしょう。

最大で5000万円の借金を、4500万円もカットできる強力な手続きです。

《個人再生の減額基準(小規模個人再生の場合)》
基準債権額 最低弁済基準
100万円以上
500万円未満
100万円まで減額
500万円以上
1500万円未満
5分の1まで減額
1500万円以上
3000万円以下
300万円まで減額
3000万円超
5000万円以下
10分の1まで減額

※出典:「個人再生すると借金はどのくらい減額(圧縮)されるのか? LSC総合法律事務所」 archive を元に当サイト編集

定期的な収入があることが条件

個人再生は、すべての返済を1/5程度~最大1/10に減額できる手続きですが、完全にゼロにすることはできません。
基本的に、減額後に残った借金を、3~5年の分割で返すことになります。

そのため、「減額後の分割返済ができる、定期的な収入があること」も条件とされています。

数百万円~1千万円以上の債務整理に向いている

弁護士会の統計[2]によると、個人再生を利用した人の約45%は、700万円~4000万円の債務整理に、個人再生を使っています。
もちろん、もっと少ない金額での個人再生の事例もあります。

実際には、個人再生を選ぶべきかどうかは、金額だけでなく、経済状況や生活実態、住宅ローン残債の有無など、いろいろな観点から考える必要があります。

個人再生した人の特徴や、借金の理由、いくらの借金を減額したか等、詳しい統計情報を次の記事でご紹介しています。

「もう自己破産しかない」と思っても、個人再生で解決できるケースが多い

何千万円もの返済を抱えてしまい、「もう自己破産しかない」…そんなケースでも、実際には個人再生で解決できる(=自己破産せずに済む)こともあります。

どんな手続きが自分に一番適しているかは、自己診断せず、かならず弁護士や司法書士に相談しましょう。

自己破産はいくらから?自己破産するべき金額・できる条件や基準

自己破産にも、「いくらから」という条件はありません。

裁判所の資料[1]によると、「支払不能のとき」が、自己破産の条件とされています。

債務状況、家計などの収支、生活実態などを客観的に見て、「これではとても返済できないだろう」と判断できるかどうかが、ポイントとなります。

ただ、明確に「借金がいくら」「年収の何割」といった条件があるわけではなく、一人一人の事情によって、総合的に判断されます。

経験者は、いくらの借金で自己破産した?

弁護士会の統計[2]によると、自己破産した人の借金の額は、非常に幅があります。

自己破産というと、「何千万円もの借金を抱えた人がするもの」という印象があるかもしれません。
ですが実際には、100万円~200万円の借金で自己破産した人が、自己破産者全体の約25%となっています。

また、資料には載っていませんが、100万円未満の債務でも、収支状況や生活状況から、自己破産が認められることもあります。

自己破産した人の特徴など、詳しい統計情報を次の記事でご紹介しています。

すべての返済をゼロ円にでき、資産がなければ財産没収もない

自己破産は、すべての返済を原則としてゼロ円にできる、とても強力な債務整理です。

また、「財産を没収される」と言われていますが、実際には何もかも持っていかれるわけではありません。

仕事や生活に必要な財産
資産価値が一定以下の財産
その他、破産者の事情を考慮して認められる財産(破産法第34条4項 自由財産の拡張)

…など、破産しても持ち続けられる財産もあります。
さらに、申し立て時点で資産が一定以下しか無ければ、そもそも財産の没収自体がありません。(破産法第216条1項 自己破産の同時廃止)

そのため、仮に自己破産になったとしても、世間一般で言われるような“人生おしまい”といった形にはなりません。
債務をすべてゼロにし、堂々と人生をやり直せるでしょう。

特定調停はいくらから?特定調停するべき金額・できる条件や基準

債務整理の中には、「特定調停」という手続きもあります。
この特定調停についても、「いくらから」という条件はありません。

「支払不能になる恐れがあるとき」であれば、いくらの債務の整理でも、特定調停を申し立てることができます。

この“支払不能になる恐れ”についても、一人一人の事情を見て、総合的に判断されます。そのため、「年収の何割」「月々の返済額が○万円」といった基準もありません。

特定調停は、メリットがあまり大きくない?

特定調停は、返済の減額があまり期待できない手続き…とも言われています。

裁判所の調停委員を介して話し合いが行われ、必ずしも弁護士や司法書士に依頼する必要がないため、「債務整理をするなら、自分で特定調停を」と考える人も多いようです。

しかし、

肝心の“返済減額”についてあまり期待できない

不成立に終わる(=減額がまったくできない)こともある

調停調書が債務名義となるため、特定調停後に返済を滞納すると、すぐに裁判ナシで差し押さえ

…といった難しさもあるため、特定調停を選ぶかどうかは、慎重な検討が必要です。

少なくとも、自分の判断で“特定調停にしよう”と考えて、一人で申し立てることは危険です。
特定調停を行いたい場合も、弁護士や司法書士への無料相談だけは行ったほうが良いでしょう。

どの手続きを選ぶかは、弁護士や司法書士に相談を

任意整理、個人再生、自己破産、特定調停の各手続きについて、「いくらから」行うべきか…といった具体的な基準は、どれもありません。

金額の大小だけでは、「債務整理をするべきか」「どの手続きを選ぶべきか」といったことは、判断できないからです。

収支バランス
生活状況
家族構成
ライフスタイル
その他の状況

…などを総合的に見て、どんな手続きが一番良いかを、専門的に判断する必要があります。

そのため、任意整理、個人再生、自己破産、特定調停の“どの手続きを選ぶか”も含めて、まずは弁護士や司法書士に相談する必要があります。

裁判所も、弁護士・司法書士への相談を推奨

「どの手続きを選ぶかも含めて、弁護士や司法書士への相談が必要」

このことは、裁判所がはっきりと明言しています。

決して安易な手続ではありませんから,申立を行う場合には,なるべく法律の専門家である弁護士に依頼することをお勧めします。少なくとも,個人再生手続,破産,調停,任意整理など各種の負債整理の手続のうち,自分がどれを利用するのが適切なのかについては,是非弁護士に相談するのが妥当でしょう。

出典:個人再生手続利用にあたって-仙台地方裁判所 archive

このように、“少なくとも”どの手続きを選ぶかは、弁護士(または司法書士)に相談するべきだと、公平中立な国家機関である裁判所も、はっきりと言っています

★返済がつらい、債務整理したほうがいい?無料相談窓口はこちら

「返済がつらい」
「このままでは返せなくなる」
「債務整理したほうがいい?」

こうした悩みは、決して自分一人で判断してはいけません。
債務整理に強い弁護士・司法書士に、しっかりと相談し、専門家としてのアドバイスをもらう必要があります。

次のページで、債務整理を無料相談できる弁護士・司法書士の情報をまとめています。
「債務整理したほうがいい?」とお悩みの方は、こちらをぜひご覧ください。

債務整理を無料相談できる弁護士・司法書士

 


--脚注、参考資料--
[1]手続対比一覧表 裁判所 link archive
[2]2014年破産事件及び個人再生事件記録調査 日本弁護士会連合会 link archive
[3]住宅ローンが払えなくなったら読む本 P20 矢田倫基 幻冬舎 2017 ISBN978-344-91176-5

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