住宅ローンが払えないと競売になる?不動産の担保と競売の基礎知識

投稿日:2017年7月11日 更新日:

このページでは、住宅ローンが返せなくなった時に起きる、「競売」について解説します。
「住宅ローンが返せない場合」に、知っておきたい競売の基礎知識だけを、簡単に並べていきます。

強制競売と担保不動産競売

競売には、「強制競売」と「担保不動産競売」の2種類があります。

強制競売

判決などの“債務名義”に基づき、裁判所が物件などを強制的に売却する手続きです。

担保不動産競売

抵当権(担保)のついた不動産の債権の場合です。債権者が抵当権・根抵当権の設定を受けた担保権者である場合、抵当権の実行として、管轄裁判所に申し立てることができます。抵当権の実行が認められると、裁判所により物件が強制的に売却されます。

「住宅ローンが返せなくて競売になった」という場合、ほとんどが担保不動産競売になるでしょう。
難しい専門用語がたくさん出てきましたが、簡単に説明すれば、「住宅ローンを返せない場合、ローン返済中の家が強制的に売りに出されてしまう」ということです。

 

競売も民事執行法に基づく“法的手続き”になる

住宅ローンの滞納をしてしまうと、督促状が届きます。
督促状の書類の中で、「法的手続きを取ります」「法的執行となります」といった言葉が書いてあることも、多いのではないでしょうか。

この「法的手続き」は、住宅ローンの場合、裁判や差し押さえに加えて「競売」も含まれます。
なぜなら、競売は“民事執行法”に基づく法的手続きの一つだからです。

 

法的手続きなので、競売は“勝手には行えない”

“法的手続き”となる以上、競売は、いくら住宅ローンを出した銀行等(債権者)であっても、独断で勝手に行うことは認められません。
裁判所に申し立てをして、認められなければ、競売は実行できない事になります。

ですから、「競売をする」と例えば銀行や債権回収会社などに言われた場合でも、今日・明日にすぐに…という事にはなりません。競売が実行される前に、裁判所からの書類が来ると考えて良いでしょう。

 

住宅ローンの競売は、申し立てられれば、ほぼ確実に実行される

競売は“裁判所の許可が必要”とはいえ、実際に申し立てられたら、ほぼ100%認められると考えられます。
住宅ローンの返済滞納がある場合、契約書や返済記録などがしっかり残っているからです。

 

競売で家が売られると、“強制退去(立ち退き)”になる

競売で家が売られてしまうと、その家に住み続けることはできなくなります。
“強制的に退去になる”と考えても良いでしょう。

ただし、競売が決定したからといって、すぐに立ち退きという事ではありません。
手続きが開始されてから、おおよそ3か月~6か月ほどの時間があると言われています。

また、強制退去といっても、警察がやってきて強引に追い出される…といった事ではありません。
“居住権”や“生存権”といった、憲法で認められた人権があるため、「競売にかけられて追い出されてホームレスになる」といったことは無いよう行われるのが原則です。

 

競売で家が売れると、“売れた金額に応じて”、住宅ローンの残りが減る

競売はデメリットばかりでもなく、実はメリットもあります。
その一つが、「家が売れたら、その金額に応じて、住宅ローンの残りが減る」ことです。

相場よりも2~3割ほど安くなってしまうのが通常ですが、それでも場合によっては、住宅ローンの残りが大幅に減ることもあるでしょう。

 

任意売却と競売の違い

「家を売って、売れた金額に応じて住宅ローンが減る」という部分は、“任意売却”とそれほど変わりません。
簡単に違いを説明すると、

  • 裁判所の決定により、強制的に行われるのが「競売」
  • 自分の意志で売却するのが「任意売却」

という違いと言えるでしょう。

また、競売は「裁判所が勝手に売却手続きをやってくれる」ため、“自分はほとんど何もしなくて良い”ことも、競売のメリットと考えても良いでしょう。

 

住宅ローンの債務整理(自己破産、個人再生など)と競売の関係

債務整理は、“国の認めた、借金などの減額・免除の手続き”です。
住宅ローンも、債務整理することで返済を減額、免除できます。
有名な「自己破産」も、実はこの債務整理の手続きの一つ。このほかに「個人再生」や「任意整理」といった手続きもあります。

さて、自己破産や個人再生などの「債務整理」で、住宅ローンの返済を減額・免除すると、ほとんどの場合、住宅は競売にかけられます。これは、破産手続きによって“債務の返済が禁止される”ため、銀行などの抵当権者(住宅ローンを出した金融機関)が、ほぼ確実に競売を申し立てるからです。

ただ、これは法律などで厳しく決まっているわけではなく、“一般的に、普通は競売が申し立てられる”という程度に過ぎません。
ですので場合によっては、破産しても特別な手続きなしに(リースバックなどを行わなくても)、家を残せる可能性もゼロではないとも言えるでしょう。

 

競売は、“確実にこうなる”というものではありません

競売や差し押さえ等は、民事執行法に基づく「法的手続き」となっています。
そして、自己破産や個人再生などの債務整理も、同じように「法的手続き」と言うこともできるでしょう。

さて、「法的手続き」というと、判断に余地がなく、機械的に物事が決まってしまうイメージがあるかもしれませんね。
ですが実際には、“一人一人の事情に合わせて、柔軟に判断される”ように、法律の仕組みは作られています。

そのため、“必ずこうなる”という、100%決まり切った結果はありません。

 

「自分の場合はどうなるのか」
「どう対応すれば、より良い結果が期待できるのか」

といった風に、“自分の場合”について、プロのアドバイスをもらって検討するほうが良いでしょう。
まずは、“債務整理に強い弁護士”に、自分の事情を聞いてもらい、どうすれば良いのか無料相談でアドバイスをもらってみましょう。

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